SEOという言葉を聞いたことがあっても、実際にどんな効果があるかや何を行えば良いかは分からないという方も多いのではないでしょうか。
そこでこの記事では、SEOの基礎知識や初心者にもできる対策の進め方を解説します。
基礎知識や対策方法について読んだうえで「やはりSEO対策は難しい」と感じた方は、最後に紹介する対処方法もぜひチェックしてみてください。
SEOの基礎知識
まずは、SEOの意味や行う目的、SEOに関連が深い「検索エンジン」とは何かについて解説します。
SEOとは?
SEOとは「Search Engine Optimization」の略で、日本語に直訳すると「検索エンジン最適化」という意味になります。
SEOを行う目的は、GoogleやYahoo!などで特定のキーワードで検索した際に、自社サイトのページが検索結果の1ページ目の上部に表示(上位表示)されるようにするためです。
上位表示を獲得できた場合、多くのユーザーの流入が期待できるほか、自社サイトやブランド、サービスの認知度を高めることができ、企業のブランディングにもつながります。
また、SEOは広告のように即効性はないものの、コツコツと施策を行うことでサイトに情報が残り続けるため、作成したサイトやコンテンツ自体が資産となるという点は広告にはないメリットと言えるでしょう。
このように、自社サイトの上位表示を狙うために行う施策のことを「SEO対策」とも呼びます。
そもそも上位表示を狙うには、ユーザーにとって使いやすいサイトを構築することや、検索エンジンに正しくサイトの情報を伝えて評価してもらうことが必要です。
検索エンジンや検索順位が決まる仕組みについては、次に紹介します。
検索エンジンとは?
検索エンジンとは、検索窓と呼ばれる箱にキーワードを入力し検索ボタンをクリックすると、世界中のウェブサイトに掲載されている情報から入力したキーワードとの関連性が高いページを表示するシステムです。
主に日本で使われている検索エンジンの種類には「Google」「Yahoo!」「Bing」があり、2022年1月~2023年1月の日本の検索エンジン市場シェア率は次のようになっています。
検索エンジンの種類 | シェア率 |
---|---|
77.21% | |
Yahoo! | 14.76% |
Bing | 7.18% |
日本ではGoogleが高いシェア率を持つため、SEO対策はGoogleに対して行われるということになります。
検索順位が決まる仕組み
検索エンジンがキーワードに関連するページの順位を決める仕組みとして重要なのが、「クロール」と「インデックス」です。
クロールとは、新たに作成したウェブサイトやページを検索エンジンが認識することで、検索エンジン内の「クローラー」と呼ばれるロボットがサイト内を回遊することで情報を取得します。
次に、クローラーが取得した情報を検索エンジンのデータベースに登録・蓄積する「インデックス」が行われます。
ただし、クロールされたすべてのページがインデックスに登録されるとは限りません。
例えば、検索エンジンにとってページの構成が分かりにくかったり、ページのコンテンツの品質が低かったりするとインデックス登録されない場合があります。
そしてインデックスされた後は「自動ランキングシステム」を使用し、ユーザーが検索したキーワードに最も関連度が高く、有益と判断された結果を瞬時に表示していくのです。
検索順位は、独自のルールである「検索アルゴリズム」によって決定します。
検索アルゴリズムには200以上の要素があると言われていますが、具体的な方法は明記されていないため、すべてを理解することはできません。
ただ、Googleのウェブマスター向けガイドラインでは、次のような記載があります。
有用で信頼性の高い、ユーザー重視のコンテンツを作成する
引用元:Google検索セントラル
つまり検索順位を上げるには、第一にどのようなユーザーがどのような意図で検索するのかを考え、ユーザーファーストなサイトやページを作成することが重要なのです。
関連記事:SEOで検索順位を上げるには?順位が決まる仕組み、おすすめのチェックツールを紹介
初心者でもできるSEO対策
SEO対策には大きく分けて「外部対策」「内部対策」「コンテンツSEO」の3種類があります。
なかでも、内部対策や外部対策は専門的なスキルや知識が必要な施策であるため、初心者には難しく感じられるかもしれません。
そのため、これからSEOを始める初心者には、ユーザーに役立つ情報を発信して上位表示を狙う「コンテンツSEO」から実施することをおすすめします。
コンテンツSEOで重要な3つのステップを見ていきましょう。
キーワードを決める
コンテンツSEOを始めるにあたり、最初にやるべきことはキーワード選定です。
そもそも検索されにくいキーワードをテーマにしていたり、ユーザーの検索意図から逸れた内容のコンテンツを作成したりしていては、大きな集客効果は見込めません。
キーワード選定は重要な作業と言えます。
次のような流れで行うと良いでしょう。
- コンテンツ制作の目的・サイトのターゲットを決める(ペルソナ設定)
- ターゲットの悩みを書き出す
- メインのキーワードを決める
- メインのキーワードと関連するキーワードを網羅的にリストアップする
- リストアップしたキーワードをグループ分けする
- SEO対策を行う優先順位をつける
ある程度キーワードを選出した後は、実際にどれくらい検索されているか(検索ボリューム)や、ほかに関連するワードがないかを調べるほか、競合サイトがどんなキーワードで上位表示を獲得しているのかなどを調査します。
その際に、SEOキーワード選定ツールを使用すると便利です。
おすすめのツールやキーワードに関するよくある質問については以下の記事にまとめているので、キーワード選定の参考にしてみてください。
関連記事:SEOに効果的なキーワードの選び方を紹介!種類やおすすめの選定ツールも
良質なコンテンツを作成する
対象のキーワードで上位表示されているページは、いずれもユーザーの悩みを解決できる有益なサイトと判断されていることになります。
先述した手順を踏んでキーワード選定を行うことに加え、どのようなユーザーが見に来るのかといったことを考えるのが重要です。
例えば「30代男性が〇〇の悩みを持っている」や「新築を建てたいが何からすれば良いかが分からない」といった、いわゆる「ペルソナ設定」を行うことで、軸がブレることなくコンテンツを作成することができます。
きちんと検索意図を捉え、ユーザーが知りたい情報を網羅したコンテンツを作成しましょう。
また、記載されている情報に信頼性があるかやコンテンツ内容に独自性があるかもポイントです。
詳しくは以下の記事で紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
リンクを付ける
ウェブマーケティングにおけるリンクには、「内部リンク」と「外部リンク」があります。
内部リンクとは、サイト内のページ同士をつなぐリンクのことです。
ユーザーが関連ページに飛びやすくなるだけではなく、先述したクローラーが回遊しやすい構造になるといったメリットがあります。
一方、外部リンクとは外部のサイトとつながっているリンクのことで、そのなかでも他社サイトに貼り付けられている自社サイトのリンクのことを「被リンク」と言います。
被リンクを多く獲得することで自社サイトへの遷移が期待できるほか、Googleからの評価を上げることにつながります。
しかし、被リンクをもらうのはどんなサイトからも良いというわけではありません。
低品質な他社サイトのページにリンクが貼り付けられてしまうと、自社サイトの評価が下がり検索順位が落ちる可能性があるので注意が必要です。
良質な被リンクの集め方やSEOへの効果については、以下のページで詳しく紹介します。
関連記事:被リンクとは?SEOへの効果とページの評価が下がるNG例を紹介
初心者はSEO対策を専門の業者に任せるのもおすすめ
ここまで紹介したように、SEO対策のなかには自分でできる施策もあります。
しかし、内部施策や競合サイトの調査など、初心者では正しく分析したり判断したりすることが難しい作業も出てきます。
そのような場合は、SEO対策をサービスとして提供している専門の業者に依頼するのもおすすめです。
SEO会社では何をしてくれる?
SEO会社では、クライアントのサイトへの流入を増やし、コンバージョン数(実際に商品購入や申し込み、問い合わせにつながった数)の増加などを目的として、分析や提案などを行っています。
サービスの内容は業者によりさまざまで、一部分の施策のみを行ったり、クライアントのサービスに合ったコンテンツを作成してもらえたりするSEO会社もあります。
なかでも「SEOコンサルティング」を行う会社では、クライアントの事業内容などのヒアリングから現状の分析、施策を行った後の効果測定・メンテナンスまでSEO対策を網羅的にサポートしてもらえるのが特徴です。
初心者はまずSEOコンサルティング会社に依頼して、全体的にサポートしてもらうと良いかもしれません。
関連記事:SEOコンサルティングとはどんなサービス?流れや業者・会社の選び方を解説
費用はどれぐらいかかる?
SEO会社やサービスの内容により差がありますが、先ほど紹介したSEOコンサルティングの料金としては、一般的に中・小規模のサイトでは月額20万~50万円程度が相場と言われています。
コンテンツ制作も含んだサービスを受ける場合、「1記事数千円~数万円」という料金体系で設定されていることが多いため、作成する記事数によって変動します。
そのほかの施策にかかる料金や費用対効果については、以下の記事を参考にしてみてください。
関連記事:SEO対策にかかる費用まとめ!料金相場や費用対効果とは
初心者はSEOの目的や検索エンジンの仕組みを理解することから始めてみよう
今回は、SEOの基礎知識や対策の進め方などを紹介しました。
SEOとは検索エンジンに自社サイトの情報を正しく認識してもらい、検索結果の上位に表示されるように行う施策で、現在多くのウェブサイト運営者に注目されています。
しかし、SEO対策には初心者にとって難しい内容が多々含まれているのも事実です。
自分で行うのに自信がないと思っている方は、一度SEO会社への依頼を検討してみてはいかがでしょうか。