コンテンツマーケティング戦略の立て方、分析のポイントを解説

コンテンツマーケティング戦略の立て方、分析のポイントを解説 コンテンツマーケティング

コンテンツマーケティングとは、動画やメールマガジンなどのコンテンツを作成、発信して自社のファンを獲得したり、売上につなげたりするマーケティング手法の一つです。

しかし、単にコンテンツを作って公開すれば良いというわけではなく、事前にしっかりと戦略を立て、着実にこなしていくことで効果を得られるようになります。

今回は、コンテンツマーケティング戦略の立て方や分析のポイントを紹介します。

コンテンツマーケティング戦略の立て方

コンテンツマーケティング戦略の立て方

コンテンツマーケティングを成功させるためには、どんな手順を踏んでどんな目標を達成するのかといった事前の戦略を立てることが重要です。

まずは、コンテンツマーケティング戦略の立て方について解説します。

現状の分析をする

コンテンツマーケティング戦略を立てるには、まずは自社の現状について分析し、把握しましょう。

例えば、売上やブランドの認知度、商品・サービスの差別化といった課題、ブランドイメージや顧客満足度、技術力の高さなどの強み、競合環境です。

これらを把握することで、課題や競合他社に対して強みを活かした戦略を立てることができます。

また、現在はどんなユーザーに多く見られているのか、どんな内容が求められているのかといったターゲット層やユーザーニーズを分析することも大切です。

このように自社の現状を分析、正確に把握することは、コンテンツマーケティング戦略を立てるための最初のステップとなるので、しっかりと行いましょう。

目標(KGI)を明確にする

まずKGI(Key Goal Indicator)とは、重要目標達成指数という意味で、最終的に達成したい目標を数値や数量で評価するための指標です。

例えば、商品の売上や成約数などが挙げられます。

KGIを決める際は、具体的な数値化と期限を意識するようにしましょう。

「売上をもう少し上げる」「成約数を増やす」など曖昧な表現だと、社内で認識の違いが起こる可能性があるほか、どのような戦略を立てたら良いのか分かりにくくなります。

「来年までに売上を250万円にする」「3ヶ月以内に成約率20%アップ」など、細かくKGIを設定すれば、現時点で目標はどの程度達成できているか、あとどれくらい成長が必要なのかなど進捗状況が管理しやすくなります。

さらに、目標が明確なことで社内の方向性が統一され、モチベーションアップにもつながるでしょう。

ターゲット・ペルソナを設定する

ターゲットは商品やサービスを提供するユーザーのことで、年齢や性別、職業などターゲットをより鮮明にした架空の人物像がペルソナです。

ターゲットはもちろん、ペルソナを設定することでどのような内容が注目されやすいのか、どの方法で情報を集めているのかなどが分かり、的確なコンテンツを提供することができます。

ターゲット・ペルソナを設定する方法は、以下の通りです。

  1. 情報収集・分析をする
  2. 情報をもとにペルソナを作る
  3. 実際にコンテンツの作成・発信し、検証をする

まずは自社サイトの分析や既存顧客へのアンケート、営業担当がいる場合はヒアリングなどを行ってペルソナを作るための情報を集めましょう。

次に、集めた情報や分析したデータをもとに年齢や性別、職業のほか、職歴、収入、ライフスタイル、趣味、価値観、悩みなど実在する人物を想像しながら作り上げていきます。

完成したら実際にペルソナに合わせたコンテンツを作成、発信し、定期的に現実のユーザーの反応やギャップを検証します。

トレンドや情勢、生活環境の変化によってユーザーも変わる可能性があるので、ペルソナは一度作って終わりではなく、常に改善していくように心がけましょう。

カスタマージャーニーマップを作成する

カスタマージャーニーマップとは、ユーザーが商品やサービスを購入するまでの過程を図にして分かりやすく可視化したものです。

カスタマージャーニーマップを作成することで、どこで自社商品を認知したのか、どのようなステップを踏んで購入したのかなど、ユーザーの一連の行動や思考を知ることができます。

また、そこから行動パターンの仮説を立てることができ、アプローチ方法やコンテンツ内容を見直したり、社内の共通認識も固められるので、作業速度のアップや品質の向上にもつながります。

カスタマージャーニーマップを作成する手順は以下の通りです。

  • ペルソナを設定する
  • ペルソナの行動や思考などのフェーズを設定する
  • タッチポイントを明確にする
  • ペルソナの課題や悩みを想定する
  • 具体的な対策を考える

まずは、先ほど紹介したように具体的にペルソナを設定します。

次に、ペルソナが自社の製品やサービスを認知してから購入、リピートに至るまでの行動や思考といったフェーズを設定していきます。

その際、ペルソナの参考にしたユーザーや特徴が似ている人にヒアリングしてより明確に設定するほか、アクセス解析ツールやSNSのアンケート機能などあらゆる方法を使って分析していきましょう。

次は、公式ホームページや検索エンジン、広告、テレビ、SNSなど、ペルソナが自社に接触したタッチポイントをできるだけ細かく洗い出します。

それができたら、ペルソナはいつどんな情報を求めているのか、どういったことに悩んでいるのかなど、行動に合わせて課題や悩みを想定していきます。

最後に、それらの悩みや課題に対する対策、タッチポイントを増やす方法、スムーズに購入に導くための有効的なアプローチ方法といった具体的な施策を考えていきましょう。

コンテンツ媒体を決定する

カスタマージャーニーマップができたら、次はどの媒体を通してコンテンツを発信していくか検討していきましょう。

コンテンツには、企業のビジョンや商品の魅力を伝えるための「広報コンテンツ」、顧客の問題解決や知識の共有を目的とした「教育コンテンツ」、購入や契約を促進するための「販売促進コンテンツ」などがあります。

コンテンツ内容や届けたいユーザーに応じて、適切な媒体を選択することが重要です。

媒体としては、以下のようなものがあります。

  • ブログ
  • SNS(Facebook、Twitter、Instagramなど)
  • YouTube
  • ランディングページ(LP)
  • ポッドキャスト
  • ウェブセミナー
  • ホワイトペーパー
  • メールマガジン
  • プレリリース

コンテンツマーケティングの種類については、以下の記事で詳しく紹介しているので参考にしてみてください。

関連記事:コンテンツマーケティングの種類を紹介!特徴や効果をチェック

コンテンツ制作の運用体制を整える

コンテンツマーケティングにおいて大切なことの一つが、継続的にコンテンツを制作して配信することです。そのためには、コンテンツ制作の運用体制をしっかり整えていきましょう。

まず、コンテンツ制作に必要な人材を確保します。社内にその役割を担当できる人材がいない場合は、外部の制作会社やライターなどに依頼することも一つの手段です。

また、制作するコンテンツの種類に応じて、適した制作方法やスケジュールを決定しましょう。

例えば、記事やブログの場合はライターのスケジュールや執筆テンプレートの作成、動画制作なら撮影スケジュールや編集方法などを決めることが重要です。

このように、コンテンツ制作の運用体制を整えることで、継続的かつ効果的なコンテンツマーケティングを行うことができます。

運用体制を整えた後も、こまめに作業が滞っていないか、無理なスケジュールを組んでいないかなどを確認し、改善を行っていきましょう。

コンテンツ制作を行い配信する

作成したカスタマージャーニーマップやコンテンツ媒体を踏まえ、具体的なコンテンツを制作していきます。

単にコンテンツを量産するのではなく、ペルソナに適したキーワードを選んだり、読み進めたくなるような構成にしたりといった工夫も大切です。

また、コンテンツは一度作って終わりではなく、興味を引く内容のコンテンツを継続的に制作、発信して新規顧客やリピーターの獲得を目指しましょう。

関連記事:コンテンツSEOとは?テクニカルSEOとの違いや対策方法を解説

目標(KGI)に対する過程(KPI)を分析する

KPI(Key Performance Indicator)とは、重要業績評価指標という意味で、目標達成までの経過を細かく評価するための指標です。

KPIの分析はコンテンツの運用後、定期的に行いましょう。

コンテンツマーケティングは長期的に考えなければならないので、最終目標を設定したうえでさらに細かい中間目標を定め、分析することで優先的な作業を把握できたり軌道修正がしやすくなったりします。

また、KPIの分析にはツールの活用が欠かせません。GoogleアナリティクスやSNS分析ツールなど、適切なツールを使用して正確かつ効率的に分析していきましょう。

分析ツールについては以下で詳しく紹介しています。

関連記事:コンテンツマーケティングツールの選び方、おすすめ5選を紹介

コンテンツマーケティングにおける分析のポイント

コンテンツマーケティングにおける分析のポイント

前章では、コンテンツマーケティングを行ううえで分析が重要であることを紹介しました。

しかし、実際にどのような分析を行えば良いのでしょうか?

最後に、コンテンツマーケティングにおける分析のポイントを解説します。

検索順位

検索順位とは、検索エンジンでキーワードを検索したとき、結果ページで表示される順番のことです。

検索エンジンは、検索キーワードに関連するページを自動的にランキングし、上位のページから順に表示される傾向があります。

ユーザー数・新規ユーザー数

コンテンツマーケティング戦略の達成度を評価するためには、ユーザー数・新規ユーザー数も重要なポイントの一つです。

ユーザー数が増えている場合、自社への関心や需要が高まっていることを示し、新規ユーザー数が増加している場合、新たな顧客層を獲得できていることが分かります。

ページビュー数

ページビュー数は、ユーザーがページにアクセスした回数のことです。

どの記事が人気なのか、どのようなトピックだと興味を持ってもらえるのかなどを測ることができます。

流入キーワード

流入キーワードは、ユーザーが自社のホームページやブログにたどり着いたとき、どのようなキーワードを検索したのかを知ることができます。

流入キーワードはツールを使うことで解析が可能です。

また、解析ツールのなかには競合サイトを分析できるものもあり、需要のある流入キーワードやコンテンツ内容を把握することもできます。

自然検索流入数

自然検索流入数は、検索エンジンの検索結果ページから自然に流入してきたユーザー数のことを指します。

検索キーワードに関連したコンテンツが検索結果の上位に表示され、ユーザーがそのコンテンツにアクセスしてきた場合に、自然検索流入数がカウントされます。

インデックス数

検索エンジンのデータベースに登録されているページ数をインデックス数と言います。

そもそも、検索結果に表示させるには検索エンジンにインデックスされなければいけません。

そのためには、ユーザーの検索意図を理解し、検索されやすいキーワードや内容を取り入れたコンテンツを発信することが重要です。

コンバージョン数

ユーザーがウェブ上で商品の購入や見積もりの依頼、問い合わせ、資料請求などアクションを起こした数がコンバージョン数です。

コンバージョン数が高いほど効果的なコンテンツが作成されていると言えるので、自社コンテンツの現状を把握するためにもしっかり分析しましょう。

シェア数

シェア数は、SNSを利用して自社のコンテンツを引用、拡散された数を指します。

シェア数が多いということは、コンテンツがユーザーの興味や関心を得ることができていると言えます。

また、シェア数が増えればそこからさらに多くのユーザーへコンテンツを届けることができ、新規の顧客やファンの獲得へつながるでしょう。

コンテンツマーケティングは戦略立てと分析が重要!

コンテンツマーケティングは戦略立てと分析が重要!

コンテンツマーケティングは、短期的な施策ではなく、長い目で見て継続的な取り組みが必要です。

また、ターゲットやペルソナを理解し、どの媒体を使い、どんなコンテンツを制作・配信するかなどきちんとした戦略を立てることで、効果的なマーケティングが実現できます。

さらに、戦略をもとにコンテンツを発信して終わりではなく、こまめな分析と改善を繰り返し、より質の高いものをユーザーへ届けられるように心がけましょう。

ぜひ今回の記事を参考にして、有効的なコンテンツマーケティングを運用できるような戦略を立ててみてください。

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