近年、従来行われているプッシュ型(売り込み型)のマーケティング手法の効果が薄まりつつあることから、「コンテンツマーケティング」の呼び声がどんどん高くなってきています。
しかし、コンテンツマーケティングを始めようにも、どんな企画を立てたら良いのか、制作したコンテンツの効果測定をどのように行えば良いか分からないという方もいるかもしれません。
この記事では、コンテンツマーケティングの基本について解説したうえで、実際に始めるにあたって有用なツールを5つ紹介します。
コンテンツマーケティングとは?
インターネットやスマホが普及し、欲しい情報にいつでもユーザーが自らアクセスできるようになったことで、従来の売り込み型のマーケティング手法は徐々に嫌悪されるようになってきています。
対してコンテンツマーケティングは、ユーザーにとって価値のあるコンテンツを継続的に発信することでユーザーを引き付け、最終的に購買につなげるというマーケティング手法です。
直接的な広告よりも効果が出るまでに時間がかかりますが、潜在的なニーズを持つユーザーへの訴求も期待でき、近年多くの企業が取り入れています。
コンテンツマーケティングとSEOの関係性
SEO対策とは、Googleなどの検索エンジンの検索結果で上位表示を目指す対策を指しますが、検索エンジンの評価アルゴリズムが進化していることもあり、従来の技能的な対策では結果が出にくくなってきていると言われています。
そのため、コンテンツの質や量を重視する必要が高まっており、コンテンツマーケティングとSEOを混同してしまう人も増えているようです。
しかし、SEOはサイトへのユーザー流入を目的にしているのに対し、コンテンツマーケティングの最終的な目的はユーザーの需要に訴えることでコンバージョン(サービスや商品の購入)につなげることなので、そもそも目指すゴールが異なります。
ゆえに、コンテンツマーケティングにおいてSEOの意識は重要ですが、SEOばかり気にしてコンテンツを制作すると逆にダーゲットユーザーにとっての魅力が低くなってしまい、コンバージョンなどの効果が下がるといった事態が起こり得るのです。
SEOについては以下の記事でより詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。
関連記事:SEOとは?意味や基本的な対策について分かりやすく解説
コンテンツマーケティングの代表例
では、コンテンツマーケティングの手法にはどのような種類があるのでしょうか。
代表的な手法は以下の通りです。
- 記事コンテンツ
- LP(ランディングページ)
- ホワイトペーパー
- メールマガジン
- ウェビナー(「ウェブ」と「セミナー」を組み合わせた造語)
- SNS
- 動画
- ポッドキャスト
- プレリリース
- 書籍・e-book(電子書籍)
各手法の特徴や効果については、以下の記事で詳しく解説しています。
関連記事:コンテンツマーケティングの種類を紹介!特徴や効果をチェック
コンテンツマーケティングツールの選び方
コンテンツマーケティングが注目されて導入する企業が増えるにつれ、PDCAサイクルを上手に回し、効率良く効果を出すためにサポートしてくれるツールも増えてきました。
ここでは、おすすめのコンテンツマーケティングツールを紹介する前に、機能・使いやすさ・予算の3つの視点から選び方を解説します。
機能
ツールの選択において最も重視すべきなのは機能です。コストが低くても必要な機能が備わっていなければ意味がありません。
また、先ほど紹介したようにコンテンツマーケティングにはさまざまな手法があるので、行いたい施策や課題・目的によっても必要な機能は異なります。
自社のコンテンツマーケティングの課題を明確にしたうえで、例えば、競合サイトの分析に強いツールや記事の企画・作成に特化したツール、効果測定が得意なツールなどを見つけてみましょう。
使いやすさ
コンテンツマーケティングは長い期間にわたって継続的に運用が必要であり、コンテンツの企画からKPI(重要業績評価指標)の分析までさまざまなフェーズで複数の担当者が関わる可能性があります。
その際、誰でもすぐに簡単に使えるツールを選ぶのは効率的な運用のためには欠かせません。
無料トライアルができるサービスも多いので、実際に使用してみてから選ぶのも良いでしょう。
予算
どんなに良いツールを選定しても、会社の予算に合わなければ意味がありません。
特に、コンテンツマーケティングは効果が出るまでに時間がかかるので、試行錯誤している途中で予算不足になってしまったという事態を避けるためにも、長期的に継続できる予算を確保しておくようにしてください。
ツールの料金はプランが用意されている場合もありますが、企業の規模や目的などを相談のうえ調整してもらえる場合もあるので、料金体系の自由度が高いツールを選ぶのも良いでしょう。
コンテンツマーケティングツールおすすめ5選
ここからは、機能面の強み別におすすめのツールを5つ紹介します。
記事の企画・作成に強い「tami-co(タミコ)」
tami-coは、SEOコンサルとコンテンツマーケティングを専門とするCROCO株式会社が開発したツールであり、SEO対策の経験が豊富な同社の成功メソッドを落とし込んだ機能が充実しています。
記事作成補助に強みを持っており、記事のキーワードを入力して分析するだけで上位表示が狙える記事制作が可能です。
例えば、画面上でタイトルや見出しを作成する機能・作成したタイトルを採点する機能・競合サイトの見出しや見出しに使用しているキーワードを表示してくれる機能などが役立ちます。
料金プランは以下の4つが用意されています。
プラン | 料金 |
---|---|
ライト | 31,350円/月(税込) |
スタンダード | 59,400円/月(税込) |
ビジネス | 85,800円/月(税込) |
プレミアム | 110,000円/月(税込) |
競合サイト分析に強い「Gyro-n SEO(ジャイロン SEO)」
Gyro-n SEOは、SEO対策における検索順位チェック・分析・施策・検証までの流れを一通りワンストップで実現することができるSEOツールです。
競合分析においては、今どんなサイトがランクインしているかを確認するのはもちろん大切ですが、ランキングの動きを分析するためには過去のデータとの比較が必要になります。
Gyro-n SEOでは、特定のサイトの順位ではなく検索結果画面そのものを過去18ヶ月まで遡って確認できるので、自社・他社ともにサイト順位の変動などを確認することが可能です。
頻繁に変わる検索エンジンのアルゴリズムの動向をつかむのにも大いに役立つ機能です。
料金プランは以下の4つが用意されているほか、足りない部分を補足したい方はオプションを追加することもできます。
プラン | 料金 |
---|---|
スターター | 550円/月(税込) |
ライト | 4,950円/月(税込) |
スタンダード | 10,560円/月(税込) |
プレミアム | 18,480円/月(税込) |
SEO・サイト集客の課題解決に強い「ミエルカ」
ミエルカは、サービス名の通り「可視化」を特徴としたサービスです。
バブルチャートで可視化することで、キーワードの検索市場の大きさや関連性が直感的に理解しやすくなっています。
また、キーワードと調査URLを入力するだけでコンテンツの品質を「HTML/CWV」「被リンク」「E-A-T」「ドメイン」の5つの指標から判定する機能があり、各指標に対するアドバイスも確認できるため、課題改善につなげることが可能です。
料金については、資料請求をすると企業規模や課題感に応じた価格を提示してもらえる仕組みとなっています。
コンバージョン率改善に強い「ミエルカヒートマップ」
ミエルカには、SEOツール以外にヒートマップに特化したツールも存在します。
SEO対策で検索順位を上げて流入を増やしたとしても、コンテンツそのものの魅力が低くユーザーが早々にページから離脱してしまったら意味がありません。
ミエルカヒートマップでは、ページのどこがよく読まれているかや、どこで離脱してしまっているか、どこがクリックされたかなどを確認することが可能です。
これにより、リライトや次の記事の構成作成に向けて改善策を考えることが容易になります。
無料で使えるプランのほかに用意されているプランは以下の通りです。
プラン | 料金※ |
---|---|
ミニマム | 10,780/月(税込) |
ビジネス | 21,780/月(税込) |
ファースト | 54,780/月(税込) |
エキスパート | 109,780/月(税込) |
スーパー | 164,780/月(税込) |
※表示の月額料金は年間契約時のものです。半年契約時よりも毎月約30%引きで利用できます。
コンテンツマーケティングに特化した「Cloud CMO(クラウド・シーエムオー)」
Cloud CMOは、株式会社イノーバが提供するコンテンツマーケティングに特化した運用ツールで、運用から分析までワンストップでサポートしてもらえます。
また、サイトに訪れた見込みユーザーの情報を獲得するためのダウンロードフォームなどをテンプレートを使用して簡単に設置でき、そこで獲得したメールアドレスに対してのメール送信などの一連の管理を行うことができます。
SalesforceをはじめとしたCRM(顧客関係管理)とのつなぎ込みも可能で、見込み顧客の管理・育成が容易に行えます。
料金などの詳しい情報については、資料請求して確認してみてください。
コンテンツマーケティングツールを使って客観的に分析しよう!
今回は、コンテンツマーケティングツールの選び方とおすすめのツールを中心に紹介しました。
さまざまな企業がコンテンツマーケティングに参入する流れのなかで、支援ツールも多種多様化してきています。
自社が運営する施策の種類や目的に合わせて適切なツールを選択し、客観的な分析データをもとにより良いコンテンツを作っていきましょう。