SEOとは、Search Engine Optimizationの略語で、「検索エンジンの最適化」を意味します。
SEOは、ウェブサイトのアクセス数に大きく影響する重要な要素の一つになるため、コンテンツを作成する際は、適切な内容を記載する必要があります。
つまり、SEOライティングを意識することが重要になるのです。
この記事では、SEOライティングの概要や書き方のコツ、押さえておきたい注意点を紹介します。
SEOライティングとは？
SEOライティングとは、検索エンジンで自サイトを上位に表示させるための手法です。
上位に表示させるためは、記事内容をユーザーにとって有益なものにするのはもちろんですが、検索順位を決定しているGoogleにも正しく理解してもらえるものを作成しなければなりません。
Googleは、すべての活動の基本理念を「Googleが掲げる10の事実」にまとめており、最初の項目には「ユーザーの利便性が第一」と明記されています。
以前は、検索キーワードが多く含まれるコンテンツが上位に表示されていましたが、現在では、キーワードが含まれているかつ、ユーザーのニーズを満たす網羅性のあるコンテンツでなければ上位表示を狙うのは難しいでしょう。
また、Googleの検索品質評価ガイドにある「E-E-A-T」を意識することも重要です。
「E-E-A-T」とは、Experience（経験）・Expertise（専門性）・Authoritativeness（権威性）・Trustworthiness（信頼性）の頭文字を取ったものを言います。
キーワードを入れたからといって、すでにインターネット上に公開されている内容を模倣したものや信ぴょう性の低い内容、誰が書いたのか分からない匿名のウェブサイトでは、ユーザーからもGoogleからも高い評価を得にくくなります。
そのため、SEOライティングをする際は独自性のある内容を織り交ぜたり、筆者や専門家のプロフィールを公開したりと、「E-E-A-T」の対策をすることも意識してコンテンツを作成しましょう。
関連記事：SEOの「E-E-A-T」とは？4つの評価基準と対策方法をチェック
SEOライティングのやり方、書き方のコツ
ここからは、SEOを意識した書き方とコツについて説明します。
新しくコンテンツを作成する際は、以下の9つの要素を意識してみましょう。
キーワード選定
SEOライティングはまず、キーワード選定を行います。1つのウェブページに対し、1つのキーワードの設定をするのが基本です。
このときに、検索ボリュームや競合サイトが使用しているキーワードを確認しましょう。
検索ボリュームが多いものは、ユーザーニーズが高いという半面、そのキーワードの内容がすでに多く公開されているということです。
そのため、競合サイトの検索量や傾向を分析し、比較的狙いやすいキーワードを選定することが重要です。
キーワード選定は記事作成の重要な点となるため、慎重に選定しましょう。
キーワードの選び方については、以下で詳しく紹介しています。
関連記事：SEOに効果的なキーワードの選び方を紹介！種類やおすすめの選定ツールも
共起語収集
共起語は、特定のキーワードが使用されるときに一緒に使用されることが多い単語のことです。
例えば、キーワードが「SEO」なら、共起語には「対策」「検索」「Google」「キーワード」「ランキング」などが挙げられます。
コンテンツを作成する際に共起語を使用すると、Googleがユーザーの悩みや課題に対応する情報の網羅性が高いコンテンツと評価する傾向があるため、SEO対策にもつながります。
また、Googleだけでなく、ユーザーにとってもコンテンツ全体のイメージをつかみやすくする効果があります。
ただし、共起語を入れることで内容に矛盾が生じたり、誤解が生まれたりする場合があるため、注意が必要です。
共起語は、検索ツールが無料・有料問わず多くあるため、比較的簡単に調べられます。
構成作成
記事構成とは、ウェブページの設計図のことを指します。構成を作成したうえで記事を書くことで、目的や目指したいゴールを明確化することができます。
ライターやディレクター（編集者）など複数人で記事を作成する場合、各人の認識に差が出ないようにするためにも重要な工程です。
また、構成には対象としたユーザーの悩みや、疑問の解決に必要な情報を提供する網羅性を考慮することも忘れてはいけません。
ただし、情報を網羅していても競合サイトと同じ情報を記載していては、上位記事を狙うことが難しいだけでなく、Googleからコピーコンテンツと見なされることがあるので、独自性のある内容をプラスして作成することが重要です。
タイトル
タイトルは、ユーザーがクリックしたくなるようなページの内容に沿った文言を設定するのがポイントです。
特に、対策キーワードをタイトルの前半部分に入れると、SEOで評価されやすくなる傾向にあります。
また、検索結果にタイトル全体が表示されると内容が伝わりやすくなるため、文字数は30文字程度を目安に作成すると良いでしょう。
関連記事：SEOに効果的なタイトルの付け方は？文字数や注意点などを解説
ディスクリプション
タイトル作成が完了したら、次はディスクリプションを作成します。
ディスクリプションは、ウェブページの内容を要約するだけでなく、検索結果にも表示される部分のため、ユーザーがウェブページをクリックするきっかけとなる要素の一つです。
設定しなかった場合には自動的に作成した内容が表示されますが、より効果的にクリック数を上げたい場合には設定しておきましょう。
関連記事：ディスクリプション（description）のSEO効果や書き方のコツを解説
導入文
導入文は、ウェブページのなかでユーザーが最初に目にする部分で、全体の印象や最後まで読み切るかを左右する要素と言っても過言ではありません。
そのため、導入文には対策キーワードに加え、ユーザーにどれだけ興味を持たせられるかがポイントになります。
ユーザーの悩みに対して問いかけたり、本文の内容を要約したりすると効果的です。
見出し
見出しは記事の目次であり、タイトルの次に重要とも言えるポイントです。
検索画面に表示されたタイトルから記事をクリックしたユーザーの多くは、記事内容を一字一句読むのではなく、気になる箇所を読む傾向にあります。
そのため、見出しは20文字程度を目安に、パッと見て記載されている内容が分かるように設定しましょう。
また、見出しは「hタグ」で設定します。
hタグにはh1〜h6まであり、h1はタイトル、h2はそれぞれの章の見出し、h3はh2のポイントになる内容、h4～h6は補足内容を追加する際に使用します。
なお、使用する順番はh1→h2→h3→h4…となるのが基本で、h2→h4やh1→h3となることはありません。
本文
タイトルや見出しなど記事の骨格が決まったら、次は具体的に本文を作成します。
作成する際のポイントは、分かりやすい表現をすることです。
対象ユーザーにもよりますが、多くの人に読んでもらうことを目的としているウェブサイトであれば、専門用語や難しい表現は避けるのが良いでしょう。
文章で伝えるのが難しい内容の場合は、表や箇条書きで端的にまとめたり、図やイラストを活用するのもおすすめです。
また、注意しなければならないのがコピー＆ペーストです。
検索上位を狙いたいからといって、すでに公開されている競合サイトの内容を無断でそのまま使用することは著作権侵害となるため、テーマが同じであっても自分の文章で作成し、チェックツールで最終確認をしてください。
ほかにも、誤字脱字や表記ゆれ、代名詞があるとGoogleからの評価が低くなってしまうことがあるので注意しましょう。
画像
記事内の画像は、文字を読み続ける読者にとっていわば癒しの一部となります。基本的にはh2の下に設定するのが一般的です。
画像サイズは、一般的なウェブページであれば1920px×1080pxを目安としましょう。
また、画像が何らかの理由で表示できない場合に備えて、代わりに文字で内容表示してくれるaltタグを設定しておくと検索順位アップに有効とされています。
なお、画像は記載内容との関連性が高いものを挿入するのがポイントです。内容と関係のない画像は読者を混乱させる要因になりかねないため、選定する際は注意しましょう。
SEOライティングでよくある失敗
上記では、SEOライティングのコツについて説明しました。
しかし、これらを意識していてもうまくいかないという体験をしたことがある方もいるのではないでしょうか。
続いては、SEOライティングの際に起こりやすい失敗例と原因について解説します。
リンク切れ
リンク切れとは、ページに設置されたリンクの遷移先にアクセスできず、HTTPステータスコード「404 Not Found」が表示されることです。
こまめにメンテナンスをしていないと、気が付いたらリンク先ページがなくなり、リンク切れとなっているケースはよく耳にします。
アクセスできない理由としては、リンク先URLを誤って設定していること、リンク先ページが削除されていることが挙げられます。
リンク切れは、信頼性が低いと見なされて、検索順位を落とす要因の一つとなります。
定期的にチェックとメンテナンスして、リンク切れを防止するようにしましょう。
低品質のコンテンツ
キーワード選定がうまくできたとしても、コンテンツの品質が低ければ上位にランクインすることは難しくなります。
品質の低いコンテンツとは、検索意図に沿った内容になっていないもの、内容に信ぴょう性や独自性がないものなどのことを指します。
なかでも、ユーザーの利便性を第一としているGoogleでは、ニーズに合っていないものは評価も低くなりがちです。
対策としては、ユーザーが知りたい答えを適切に伝えるコンテンツに改編することが挙げられます。
検索意図を理解し、内容を分かりやすく説明しながら、独自性のあるオリジナルコンテンツを追加しましょう。
オリジナルコンテンツにおけるE-E-A-T（経験・専門性・権威性・信頼性）を意識し、どのような人が発信しているのかを明確にすることも重要です。
ターゲットが不明確
コンテンツのターゲットが不明確な場合も、Googleからも評価は低くなりがちです。
例えば、「SEO対策の方法」と検索したユーザーに対し、SEO会社の仕様や連絡先だけのコンテンツが表示されたとします。
ユーザーは自分の検索ニーズに合わないと判断し、すぐに離れてしまうでしょう。
そうならないためにも、キーワードを整理することが重要です。
コンテンツのキーワードを整理し、ウェブサイトにどのような人にアクセスしてもらいたいか、ユーザーがどのような問題を抱えているか、それらをどのように解決できるかを考えましょう。
また、ペルソナ設定はコンテンツ作成に有効です。
ペルソナ設定とは、自サイトまたはコンテンツのターゲットとなる架空のユーザー像を氏名・年齢・住所・勤務先・趣味などを含めて具体的に作成したもののことを言います。
ペルソナを設定すると、ユーザーが解決したい問題点が浮き彫りになります。
さらに、対策キーワードも整理できるので、検索時にユーザーがどのような悩みを抱えていたのかを想像しながらコンテンツを作成することができるため、アクセス数アップも期待できるでしょう。
メンテナンス不足
リンク切れにも関係する内容ですが、古いコンテンツをアップしたままのサイトはSEOランキングが落ちやすくなります。
情報は常にアップデートされており、古い情報を発信し続ければウェブサイトの信ぴょう性が低くなり、結果サイトのアクセス数が減ってしまうからです。
アクセス数を増やすためにも、常に新しいコンテンツをアップし続け、必要に応じて情報を更新することがポイントになります。
新しい情報を常にアップし続けることでサイトの信ぴょう性は高くなり、コンテンツの人気を維持できるでしょう。
SEOライティングにはコツがある！ポイントを押さえて実践してみよう
クオリティの高いコンテンツを作成するためにも、今回紹介したSEOライティングの概要や書き方のポイント、注意点はしっかりと押さえておきましょう。
なかには、アクセス数や検索順位が伸びなかったらどうしよう、と不安に感じている方もいるかもしれませんが、何より優先すべきポイントは「ユーザーファースト」という視点です。
ユーザーが求めるものは何かを追求し、より良いコンテンツを目指しましょう。
ぜひこの機会に、SEOライティングの方法を見直してみてください。
